岡山県立大学 情報工学部 人間情報工学科

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人間中心の設計思想を発揮できる人材を育てます

本学科の教育は,人体機能や人間の動作・行動を解明する人間系のサイエンスとICTと密接な関連を持つ情報系のエンジニアリングを融合的に活用でき,人間を中心に据えた「もの」や「サービス」の設計能力を身につけた人材の育成をめざしています.


教育目標は次の能力を育成することにおいています.
(1) 人体機能と人間の動作・行動を解析する
(2) 人間環境の変化を認識する
(3) ソフトウェアを設計する
(4) 人体機能と環境変動の特性をシステム設計にいかす
(5) 多様な課題を,知識社会の特性を生かして,他者と協調して柔軟に解決できる


開講科目の概要(平成28年度入学生)


H28入学生用カリキュラム表 (PDF)


<数学を学ぶ>

基礎線形代数学,線形代数学,基礎解析学,解析学,解析学演習,微分方程式,微分方程式演習,ベクトル解析と幾何学,フーリエ解析,確率統計

<情報系の工学を学ぶ>

計算機工学入門,プログラミング言語I・II,データ構造とアルゴリズム,計算機アーキテクチャ,画像工学,人間情報解析,電気回路,電子回路,計測工学,センサ工学,・・・

<生体機能系の科学を学ぶ>

人体の構造と機能I・II,キネシオロジー,環境生理学,感性工学,人間工学,健康運動プログラム設計,生体計測,生体工学

<機器設計系の工学を学ぶ>

力学I,機構学,機械力学,材料力学I,機能性材料学,熱流動工学,モデリングとシミュレーション,制御工学I,メカトロニクス,ロボット工学,機器設計工学

<課題探求能力を育成する>

フレッシュマンセミナー,ソフトウェア演習I・II,人間情報工学実験I・II,設計製図演習,創造設計実験I・II,技術英語演習,インターンシップ,卒業研究

<【グローバル化】と【科学技術】を中心に幅広く知る>

英会話,中国語,韓国語,フランス語,ドイツ語,思想,文学,美術,法律・・・

授業の紹介

人間系の科学と工学について


この項目では,人体の構造と機能,運動と環境が人体機能に及ぼす影響,生体情報の計測,生体機能の工学的な解明と理解,人間−機器系の解析と設計に関連する基礎的科目の概要を紹介します


「人体の構造と機能I,同II」:人体の成り立ち,人体の恒常性(ホメオスタシス)と密接に関連する自動調節(自律神経系,ホルモン分泌系),呼吸,循環,代謝の4機能,各種の器官・器官系と生体の構造・形態・機能を物理的な視点からとりあげます.


「キネシオロジー」:身体運動を力学と解剖・生理学へ還元して説明し,次いで基本動作と行為を構成的に説明します.特に関節運動などを中心とする運動器の構造と機能,基本動作の分析視点と力学的理解,運動発達に伴う運動形態の変化など身体運動の発現を構成する基本的な要因を学びます.


「環境生理学」:人体は,自動調節機能により,環境や運動強度の変化に対して機能を一定に維持することができます.そして,この機能が損なわれるとたとえば運動の継続が困難になります.この授業では,人体が持つ恒常性と生理的適応をキーワードとし,からだの動きや環境変化と生体機能の関係を学びます.


「生体計測」:ヒトを対象とした計測について,はじめにヘルシンキ宣言に沿う人権保護と科学倫理について解説します.次に,生体信号の種類をその物理的属性とともに紹介し,信号生成メカニズムを解説します.ついで,計測信号の処理法およびノイズ除去や信号増幅のための電子回路を説明します.生体信号が人工的な装置で生成される信号とどのように異なるかを,脳波,脳磁図および心電図で得られる具体例にあげて解説します.


「生体工学」:筋と関節のメカニズム,血液と血管の流体力学,体温維持のための生体熱力学及び生体組織の物理的特性を概説し,さらに生体の情報伝達の主たるメカニズムである神経システムにおける電気現象を解説する.脳における感覚情報処理は,環境変化を検出するシステムであり,そのメカニズムを感覚モダリティごとに解説し,その機能代行の可能性を生体工学の立場で検討する.


「人間工学」:人と人をとり囲むさまざまな物や環境との整合性を図る人間工学について,その基礎から応用までを学びます.特に,道具,機械,装置などの設計に関する機械設計を主な内容としています.人間工学を活用して実際に機械を設計しようとすると人間工学データが十分ではありません.そこで,人間工学データを知識として学ぶことにより,人間工学の見方・考え方・方法に関する知識を学ぶことに重点をおくとともに,最新の応用事例について解説します.


システム設計実験について

現代の機器には必ずと言って良いほどソフトウェアが組み込まれ,現象の計測から機器制御がソフトウェアと機器の協調動作によって実現されています.この授業では,プログラミング技術を駆使した大規模ソフトウェアの開発,人間の運動解析や生体計測に不可欠な実践的な知識と技術の修得を図るため,次の達成目標を設定しています.


  • ヒトの運動解析で不可欠な計測機器を知り,その構造や制御部であるコンピュータの働きを学ぶ.
  • 機器製作の題材としてマイクロコンピュータによる電子制御システムを自作し,回路デザインの方法を学ぶ.
  • 生体アンプで代表される医用計測機器の構造を理解し,実践的なノイズカットやその設計を体験する.
  • ソフトウェア開発のためのアルゴリズム設計法を学びその重要性を理解する.

生体の運動計測や身体の行動意図を生体内部から探る手段として筋電位信号の計測と解析が挙げられます.筋電位信号はμV〜数mVオーダーの微小信号であると同時にノイズの混入が容易に発生します.本実験では,μVオーダーの信号を2段階で理論上最大5万倍まで増幅し,その間にハムノイズに加えて高周波・低周波信号を遮断する回路の設計と製作を行っています.

写真は,すべての作業工程をクリアした後に,ファンクションジェネレータから入力され製作回路を介して出力された整形信号をオシロスコープで計測しているところです.

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